シザーについての考察の完結編です。全5回のシリーズになります。今回はその4です。
- 【完結編】シザーの固定率は低い
- 【完結編】純血シザーの交配でいろんな色の子供が産まれる
- 【完結編】シザーは環境に左右されず黒化する
- 【完結編】メイキングさんのシザーの発色が悪かった理由 ←今回の記事
- 【完結編】シザーは交雑種で遺伝子異常が発生している
Contents
仮説は間違っていた
ボツ記事でメイキングさんのシザーの発色が悪かったのは外的環境のせいなのではと仮説を立てました。下の引用部分がそれです。しかし事実その2「シザーは環境に左右させず黒化する」により、純血シザーの綺麗に発色する個体は環境に左右されず綺麗に発色するということが分かりました。つまり下の仮説は間違っていたのです。
clawさんにシザーの飼育環境を質問したところ屋内で飼育しているという回答をいただきましたが、clawさんのblogに掲載されている写真を見る限り夜間に撮影された写真は水槽にライトを当てて撮影しているように思います。また日中に撮影した写真は光の強さから日光の光だと思います。つまり当方はclawさんは屋外かそれに近い環境でザリガニを飼育されているはずだと思っています。
その反面メイキングさんは最近お店で繁殖したタイゴーストをヤフオク出品されていますが発色がかなり薄いです。ザリガニの発色において日光は重要な要素(詳細はこちら)ですが、おそらく、お店が開いている時間帯以外は当然シャッターが閉まっており真っ暗、お店が開いている日中も比較的暗い場所でザリガニを飼育されているのではと想像できます。
そういった日光や蛍光灯の光すらほとんど当たらないような環境で飼育したシザーを出品していたため発色がいまいちだったのではないでしょうか?
あとシザーの発色にはアナカリスも関係していると思っています。シザーを綺麗な色を維持したまま飼育されている方の水槽には当方が確認した限り100%アナカリスなどの水草が餌として水槽に投入されていると思うためです。
仮説は間違っていたが嘘をついているとも思えない
ということはメイキングさんの出品していたシザーはやはり偽物やヘテロだったのでしょうか?
しかしそれもちょっと変です。
というのはメイキングさんは他のショップにもシザーを卸しているからです。こちら。事業者が業者間取引で嘘をつくということは信用上ありえないことですし、もし仮にそういったことをして嘘がばれたら同業他社から村八分にされかねないです。さすがに数万円数10万円程度の利益のために純血シザーのペアの子供ではないのに純血シザーの子供だと偽ることはちょっと考えられないです。
しかし、発色が良くないというのは事実です。
それなりに綺麗だがハイグレード個体には程遠い
下の写真は当方が育成したメイキングさんから購入したシザーです。
発色はそれなりに綺麗ですがclawさん直系のハイグレード個体には程遠いです。しかしメイキングさんが嘘をついていないということは純粋血統であることは間違いないです。かといって事実その2「シザーは環境に左右させず黒化する」により飼育環境が悪かったことが原因で発色が悪かったわけでもないと思います。何かがおかしいです。
メイキングさんが出品していた個体は選別漏れだった可能性
そこで考えられるのが選別漏れ個体はいくらがんばってもハイグレード個体には育たないという可能性です。
事実その1「 シザーの固定率は低い」により純血シザーの子供であっても固定率は低く色あいには個体差があることがわかっています。それに対してclawさんはシザーの固定率(ハイグレード個体の発生率)や、シザーと呼べる個体の基準みたいなものは一切公表されていません。
ということは、純血シザーを購入してその繁殖に成功した場合にウルティマブルーやジェットブラックの基準に外れるような個体であっても純血ペアから産まれた個体であればシザーとして販売することはなんら問題ないはずです。そうですよね?基準が明らかにされていないわけですから。これがメイキングさんの言い分(逃げ道)だったのではないでしょうか。
事実の積み重ねで結論にたどり着けたことに意味がある
メイキングさんから購入した個体が選別漏れであることは一番最初の記事を書いた時点で分かっていました(メイキングさんも暗にそう言っている)。しかし、事実の積み重ねでこの結論にたどり着けたことにはかなり意味があると思います。
つまり、シザー関係者の方やその取り巻きの方がメイキングさんの出品をヘテロだなんだと叩いていましたがそれは明らかに間違いであり、ヘテロではなく選別漏れだったということです。
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