質問が来ましたのでご紹介させていただきます。ついでに黒ザリの遺伝についても少し解説したいと思います。
Q:シザー血統の黒ザリとBK血統の黒ザリの違いを、教えて下さい。
A:どちらも遺伝的に全く同じです。見た目も全く同じです。あえて違いを挙げるとするならば血統が違うというくらいでしょうか。
黒ザリはメラニズム
シザーやブラックキングなどの黒ザリ(ブラックザリガニ)の遺伝は簡単に説明するとメラニズムだと考えています。つまりメラニンの過剰生成です。
多因子遺伝
ただしこれだけではありません。以前の記事でも書いてますが複数の遺伝的要因によりあの表現になっています。詳細は書きません。つまり多因子遺伝です。

各品種ごとの色彩表現の仕組みは解明済み
ちなみに、黒ザリ以外のアメリカザリガニの他の品種につきましても色彩表現の仕組みは全てだいたい解明済みです。
色彩表現の仕組みはそれぞれの品種ごと異なります。つまり発色のメカニズムが各品種ごと異なるということです。カロチンを与えると通常ザリガニは赤くなりますが色彩変異種につきましては青くなる品種もあります。品種ごと異なります。
爪の形状
シザーは爪の形状がアメリカザリガニのそれではないためアレニーやアクタスとの交雑種ではないかといろいろ噂されていましたがおそらくこれは間違いです。爪の形状が細長いのは成長が悪く成長に時間がかかるため爪が十分に成長しなかったためだと思われます。
メイキングさんシザーペアから産まれた黒ザリ
脱皮殻を食べてます。徐々に色が戻ってきました。 pic.twitter.com/YrH3w924Ys
— ザリラムズ (@bredinjptyo) 2018年6月10日
メイキングさんシザー同士の子供は成長も良く爪も大きく成長してくれました。
シザーをタイゴーストなどとアウトブリーディングして血統改善を行ったもの(それがブラックキングだと思ってます)も成長の悪さが改善されてアメリカザリガニらしく爪が大きく成長します。
ここら辺から考えるに成長が悪かったのは「○○○○が理由」だったと思われます。答えが分かった方DMなりコメントなりください。なにかしらいいことがあるかも?
遺伝子異常ではない
シザーは交雑種であるという意見がかなり支配的でcさん自身もかつてそのように示唆していましたね。当方もそのように考えていました。しかしこれは間違いだった思います。
シザーがもし交雑種であるならばシザーをタイゴーストなどのクラーキーとクロスした場合に繁殖成功率が下がるはずですが全く問題なく成功しています。むしろ逆にシザー同士の掛け合わせ、より純度の高い掛け合わせのほうが繁殖が難しいという声が多いです。つまり「○○○○が理由」だからだと考えられます。