すごくうれしいことがあったのでザリガニ飼育に役に立つTIPとしてザリガニのバーンスポット対策について書いてみます。何がうれしかったのかは記事の一番最後で書いてます。
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バーンスポットとは
ちなみにバーンスポットとは下の写真の丸囲みした黒い焼け焦げた染みのようなものです。
軽度なバーンスポットであれば脱皮により完全治癒しますが重度のものですとそのまま死んでしまうことが多いためザリガニの死の病として恐れられています。
バーンスポットは外骨格の老化・劣化
ちなみにバーンスポットの発生原因については一般的に全く分かっていないようです。
ただ個人的にはバーンスポットとは外骨格の老化・劣化だと思っています。そしてその外骨格の老化の最大の原因が紫外線です。人間の皮膚も紫外線により老化しますよね。
photo credit: alexanderward12
さらに人間が疲労などにより肌の張りがなくなったりニキビが出たりと諸症状が出るのと同様にザリガニも疲労でバーンスポットが発生します。無事に子育てを終えた母ザリにバーンスポットが発生していることが多いのはこのためです。
疲労?って思うかもしれませんが人間も疲労により老化します。
アルビノの品種はバーンスポットになりやすい
前述のとおりザリガニのバーンスポット発生の最大の原因は紫外線です。ということはメラニン色素が欠乏しているアルビノの品種はバーンスポットが発生しやすいはずですよね?
そうです。白ザリやゴーストザリガニはバーンスポットが発生しやすいです。そしてこれらはアルビノです。(ゴーストザリガニもアルビノですよ。)
それに対してワイルドカラーのアメリカザリガニは普段から強烈な紫外線を浴びているにも関わらずバーンスポットが発生していることが少ないです。
photo credit: coniferconifer
これはメラニン色素の有無が一因だと考えています。人間のアルビノも皮膚ガンになりやすく短命です。
バーンスポットは細菌性のものだという説もありますが
バーンスポットは細菌性のものだという説があるようですがそれはかなりおかしいです。なぜならばこの説ですとヤングサイズのザリガニにバーンスポットが全く見受けられない説明がつきません。さらにワイルドカラーのアメリカザリガニにもバーンスポットがほとんど見受けられない説明もつきません。
また、バーンスポットが特定の細菌により発生するのであればバーンスポットが発生した水槽に若ザリガニを投入したら若ザリガニにもバーンスポットが感染するはずですがそんなはずはありません。
バーンスポットが感染したことってありますか?ないですよね?
この説を唱えてる方は実際に検証したことがあるんですかね?なさそうですね。
外骨格の老化によるバーンスポットの発生
ただし、外骨格にできた小さな傷などに細菌が侵入して外骨格を蝕むことでバーンスポットが発生するということはあり得ると思います。ただしこれは要するに外骨格の老化による免疫力・抵抗力の低下ですよね?
もしかしたら実際に感染性のバーンスポットの原因細菌が世界中のどこかに存在しているのかもしれませんが少なくとも当方の飼育環境下ではそういった感染性の細菌は存在していないです。バーンスポットが他のザリガニに感染したと思われるような症例はこれまで一度もないからです。
つまりバーンスポット発生の原因を細菌だと決めつけるのはかなりおかしいです。
ちなみに忖度ザリガニ研究所には細菌が原因だと書いてありますね。
脱皮することでしか新陳代謝できない
日焼けすると人間は皮膚が水膨れしたり皮が剥けたりしますが人間は新陳代謝によって多少日焼けしてもすぐに回復します。ただし修復不可能なダメージが発生したりそういったダメージの蓄積で皮膚にシミできたり皮膚ガンが発生します。
ザリガニも同じです。ただしザリガニは外骨格を脱皮することでしか新陳代謝できませんがそのかわり脱皮することで致命傷でない限り大幅に再生することが可能です。逆に言えば定期的に脱皮できないと外骨格がどんどん老化していくことを意味します。

バーンスポットは上の記事で検証したとおり脱皮により軽度なものは完全治癒しますがこれが脱皮による新陳代謝です。細菌性のものですと脱皮により治癒してもまたすぐバーンスポットが再発するはずですがバーンスポットは別に細菌性のものではないため再発するということは通常ありません。
外骨格の老化・劣化対策がバーンスポット対策
長くなりましたが外骨格が老化・劣化しないように飼育することがザリガニのバーンスポット対策となります。具体的には次のとおりです。
- カルシウムを含む餌を豊富に与える(濾過摂食できないため水質の硬度等は無関係)
- 抗酸化作用のあるカロチン(アスタキサンチン)を含む餌を豊富に与える
- 落ち葉を投入してブラックウォーターの抗酸化作用を利用する
などすることで大幅にバーンスポットの発生は減らせるはずです。さらに
- アルビノの品種の場合は特に極力日光に当てないようにする
- 年に1~2回脱皮させる
これがかなり重要です。脱皮による新陳代謝で外骨格は再生しますのでその際軽度なバーンスポットは治癒します。そして産後疲れなどの疲労もバーンスポットの原因となりますので
- ストレスを与えないような飼育環境づくり
も重要になってくると思います。
うれしかったこと
冒頭に書いたうれしかったこととは次のとおりです。
知人に下の記事を紹介された方が記事に書いたとおりにミスクレを飼育したらミスクレが青くなったと知人に報告があったようです。そしてその話が当方に入ってきました。

こういうのはすごくうれしいですね!(ちなみに知人とは書いてますが大先生です。)
はじめまして。バーンスポットを改善したく、こちらのサイトにたどり着きました。ヤフオクで落札したザリガニが、バーンスポットだらけで、なんとか治してあげたいのですが、そろそろ脱皮をしそうで餌を食べません。また恐らく長い間、水質の悪いところに長期間いたような感じで、ちゃんと脱げないような気がしています…手の施しようはないのでしょうか?宜しくお願いいたします。