非常に興味深いツィートを見つけました。
少々乱暴だが、ph5.7の水槽からph7.2の水槽にドボンしても、30匹中1匹も落ちずに3週間経過した今でも餌に飛びついてくる。酸素、アンモニア、亜硝酸塩だけ気をつけているが、今までが何だったのかと思うくらい強いイメージ。#バスキューザ #ザリガニ pic.twitter.com/uDMzHbc6Ks
— 三松商店 (@MimatsuShowTen) 2018年9月24日
これだけですとまだ何も分かりません。しかしこういった地道な検証をいろんな方が行ってサンプル数が増えていけば「新しい発見」につながります。
しかし、検証してその結果を公表することは素晴らしいです!!
せっかくですので今回もう少し踏み込んで考えてみます。
ちなみに上の画像はクリアザリガニです。特に意味はないです。強いて言うならザリガニはphによって色が変わるという説もあるようですが当方はそんなの関係ないと思ってます。
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明確な根拠をもって発言してる方は誰もいない
アメリカザリガニの飼育に際してはphとか硬度とかいろいろ言ってる方がいますね。市販の書籍にもいろいろ書いてあります。
しかし明確な根拠をもって発言してる方は誰もいません。
例えば佐倉ザリガニ研究所に次のような記述があります。
養殖文献によれば、飼育水の含有量は、1リットルにつき50ミリグラム以上が望ましいとされ、20ミリグラム以下になると、「ソフトシェル」といわれる甲殻の薄くて軟らかい個体になる・・・とされています。
ttp://crayfish-study.sakura.ne.jp/WATER3.html
どっかの文献に書いてあるような言い方をしてますが参考文献はどこにも明記されていませんししかもソフトシェルって一般的に「脱皮直後のエビ」のことをいいます。
また下の記事でも書きましたがザリガニは餌に含まれるカルシウムを外骨格に蓄積する構造を持っているため適度に餌を与えている限り水質の硬度が低いから殻が柔らかくなってソフトシェルになるなんてことはありません。

そうです。大嘘付きです。自分にとって都合のいい情報を集めてきて体裁よくまとめてるだけ。
大幅なphの変化は良くない気がする
ただし大幅なphの変化は一般的な熱帯魚がそうであるようにアメリカザリガニにもショックがあるはずだとは思ってます。(ただし現状ただの仮説レベルです。)
しかしアメリカザリガニは陸上を歩いて移動することで日本全国に拡散(実際には人為的にばら撒かれてますのでどこまで自然拡散したのかは不明)したという歴史がありますしphの変化にもある程度耐性があるはずだとも考えられます。(これも仮説レベルです。)
ただし今回の三松商店さんの検証ですとなんともなかったようです。
バスキューザ
しかも三松商店さんの検証はアメリカザリガニではなくバスキューザの話です。バスキューザはアメリカザリガニのように拡散力が強いタイプのザリガニではなくメキシコの特定の湖だけに生息するザリガニです。詳細は以前記事に書きました。

可能性はいろいろ考えられます
いろいろ可能性が考えられますね。
- ザリガニはそもそも環境変化に強い
- ザリガニはそもそも水質を選ばない
- ph1.5くらいの差なら全く問題ない
- 飼育状態が良かったため耐えられただけ
普通に考えると3.と4.の可能性が高いと思いますが1.と2.の可能性も結構高いと思います。ザリガニは結構タフです。
地道な検証によりただの可能性がやがて周知の事実となる
上記のとおり今回の検証結果に関してはいろんな可能性が考えられれますが何が正しいのかは冒頭にも書いたように多くの方がいろんな飼育環境で同様の検証をしてみない限り分かりません。
多くの方が実際に試してみたり地道に検証することでただの可能性が蓋然性の高い可能性になってさらに長い年月をかけて周知の事実となります。
Twitterで拡散されてもただの一時的なトレンドにすぎない
Twitterで拡散されてみんなが話題として取り上げたらまるで周知の事実になったかのように錯覚する方が多いと思いますがそんなものただの一時的なトレンドに過ぎません。
一時期レンコンが熱かったようですが今や完全にオワコンです。しかもたった3ヶ月前の話ですよ。そんなもんです。

レンコンオワコンwwww
うまいですねww
コーヒー吹きそうになりましたww
膨大で地道な検証と、多くの情報をしっかりとまとめあげる事が出来る人が、
信憑性の高い事実を発信することが出来るんですね。
人格否定や間違いを立証せずに、
仲間内だけで納得して、
あたかも自分達が正しいと錯覚している
中学生や高校で良くある「共通の仲間内だけ集まって、互いに納得しあって他者を誹謗中傷する」のと同じですね
まぁ…私はそうゆう人達のいい部分とだけ関わっていきたいですね。
事実を伝えるために多くのことを立証しようとしているザリラムズさんは、
そういった人達と避けては通れないと思いますが、これからも頑張ってください!
ともにザリガニを愛する共通の仲間として、「歩みより、紳士的に話し合い、互いに納得ができるまで話し合う時間と余裕」が出来れば、ザリガニ界いや、世界は平和になるのかもしれませんね。
価値観の違いなどもありますし、不可能かもしれませんが(泣)