ニホンザリガニの保全を真剣に考えていく。密輸による病原菌の蔓延リスク

 

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ニホンザリガニ(Cambaroides japonicus)とは日本の北海道と本州のわずかな地域のみにしか生息していない日本固有のザリガニです。

アメリカザリガニとは異なり成長がとても遅く、性成熟までに5年ほど要し抱卵数もとても少ないです。

画像引用元:aucfun

清涼な環境を好むため日本固有種とはいえ、現在生息が確認されているのは北海道と青森地方などのごく一部の地域に限られています。

したがってザリガニ愛好家であっても実際にニホンザリガニの実物を見たことがある人は少ないのかもしれません。飼育が困難なため流通していること自体が稀です。

年々個体数を減らし、現在は絶滅が危惧される存在となりました。環境省のレッドリストでは絶滅危惧II類絶滅の危険が増大している種)に指定されています。こちら

もともと北海道全域に生息していた

現在のニホンザリガニの生息状況としては、北海道の森の中の湧き水があるような源流でのみわずかに生息しているというのが実態のようです。

しかし、もともとニホンザリガニは北海道の全域に生息していたんだそうです。参考文献としては↓のとおりです。

日本固有種であり、奥尻、天売、焼尻、利尻、札文島を含む北海道全域と青森県全域、岩手県北部の二戸市、秋田県北部の大館市、鹿角市で生息が確認されている。本種が分布する水系は、水質が清澄で低水温で推移する湖沼や小規模な河川の源流部である。

かつて本種は北海道の湖沼のほとんどに生息していたが、現在では大部分の湖沼で個体群が消失している。なお、個体群は徐々に個体密度数が減少するのではなく、急激に死滅することが知られている。その原因はウチダザリガニの輸入に伴って伝播した伝染病と考える説もある。しかし、現在のところ湖沼から本種が消失した明らかな理由は特定されていない。

引用元:青森県の希少な野生生物

これはちょっと意外でした。

開発行為だけが減少理由ではない

以前記事にも書きましたが、ニホンザリガニは人間による開発行為により生息域をどんどん減らし現在のように絶滅が危惧される状態になったと当方は考えていました↓

ニホンザリガニ個体数減少の一番の原因は自然環境の破壊
癒乃さえりさんがTwitter上でニホンザリガニ(ニチザリ)について騒いでますね。 うわもうメチャクチャ…

しかし参考文献を読む限り個体群が一気に全滅していますので開発行為による生息域の減少のみが原因とは考えられません。

病原菌によるニホンザリガニ大量死

湖沼などの特定のポイントのニホンザリガニが一気に全滅したことの原因としてまず考えられるのはザリガニペストなどの病原菌による死滅です。

こちらは2017年にアイルランドで発生したザリガニペスト(Crayfish Plague)によるザリガニの大量死の動画だそうです↓

なお、この動画のザリガニの大量死には他の原因も考えられると当方は思いますがそれにつきましては次回の内容にします。今回は触れません。

話を戻しまして、北海道のニホンザリガニの大量死のケースで病原菌を持ち込んだ媒介者として一番可能性が高いのは外来種ウチダザリガニです。

なお、ウチダザリガニだけでなくアメリカザリガニやミステリークレイフィッシュ、そして現在輸入が禁止されているその他の未判定外来生物に指定されている北米種ザリガニなどにつきましても病原菌媒介の可能性がありえますのでニホンザリガニの保全を考えた場合これらザリガニの取り扱いは注意が必要です。

我々はそういった迷惑なザリガニを飼育しているという意識を各人が持つべきです。

病原菌の新たな国内への持ち込み

なお、ニホンザリガニの保全を考えた場合に一番怖いのは新たな病原菌の国内への持ち込みとその拡散です。

環境省もそれをかなり危険視しており

「当時日本での流通が確認されていたザリガニ」全てが2006年の外来生物法改正により「特定外来生物」に指定され運搬等が禁止されたのはこのためです。

ザリガニの特定外来生物指定状況
一部のザリガニは2006年2月1日から「特定外来生物」に指定されました。 特定外来生物の指定を免れたザリガニに

それ以外の「当時流通が確認できなかったザリガニ」については「未判定外来生物」に指定することで、輸入申請があったらその際に改めて特定外来生物指定に関する判定を行うこととしました。

未判定外来生物のザリガニは2006年以前に流通していなかったザリガニ
前回の記事の続きです。 未判定外来生物に指定されてるザリガニとは まず最初に前置

これにより建前上、2006年以降日本にはザリガニは国内に入ってこないこととなりました。

しかしザリガニの密輸は蔓延している

しかし残念ながらその後も日本にザリガニは輸入されてきており、しかもそれは密輸です。

例えばこういうもの↓

【日本国内未流通・密輸ザリガニ】Procambarus teziutlanensis | 自然保護とザリガニのブログ
前回の記事の続きです。前回の記事で書きましたが疑惑の張本人が火に油を注いできましたのでせっかくなのでもうちょっと続けますか。そういえばヤフオクで自称大御所K&Gさんは「Procambarus teziulanensis」って書いて出
【密輸ザリガニ】パイギマヌスと呼ばれているProcambarus pygmaeus
自称大御所K●GさんTwitterに鍵かけてしまったようですね。 ルールを守って純粋にザリガニ飼育という趣味を

あげたらきりがありません。

繁殖成功が確認されていないザリガニが堂々とネット販売

例えばこちらの販売サイトには

tp://crawfish-rabo.ocnk.net/

日本でほとんど繁殖の成功が確認されていないザリガニが堂々と販売されています。

このサイトの存在(密輸疑惑)は昔からザリガニ界隈で話題となっています。

ほとんど繁殖成功が確認されていないということは現在国内流通してるものは輸入が禁止された2006年以前から国内飼育されているものが現在まで累代されているものだという言い訳が成り立たないためです。

ニホンザリガニ絶滅の最後の一手になりうる

もし仮に密輸などで国内に新規に入ってきたレアなザリガニが病原菌を保有しており、それを購入した購入者の手により運よく繁殖に成功したりすると、

病原菌を保菌したザリガニが国内で一気に数百匹誕生しそれがネットオークションなどでばら撒かれることとなります。

これはゾンビ映画や↓

パンデミックに近いと思います↓

通常、ザリガニマニアは複数種のザリガニを飼育(ザリガニコレクション)しているのとザリガニの繁殖力(一度に数百匹子供が産まれる)はかなり高いためいったん病原菌が広まりだしたらいろんな種類のザリガニの病原菌が蔓延し、パンデミック並みに国内に拡散する可能性が高いです

その場合に、病原菌に対する抵抗力を持つ生き物であれば影響はありませんが病原菌に対する抵抗力を持たない日本固有種ニホンザリガニは一気に個体数を減らし絶滅する可能性が多いにありえます。

ザリガニの密輸は許されるべきものではない

ザリガニを堂々と密輸してる人、自分が直接密輸したわけじゃないからと開き直って堂々と販売している人やショップ、密輸されたザリガニを嬉々として飼育している人達は、

自分の利益や趣味という超利己的な行動で貴重な在来種ニホンザリガニが絶滅しかねないことを理解するべきだと思います。

そして密輸ザリガニ問題についてはっきりとNOと宣言している当方にネットストーキングして嫌がらせして口封じすることで密輸問題を有耶無耶にしようとしているK&Gサポーターのネットストーカーさんは本当にもうちょっと、、、