オオミジンコの培養方法についての試行錯誤の過程をまとめてみました

オオミジンコの培養方法について1年くらい前からずっと試行錯誤してます。最近ようやく順調に培養できるようになってきましたので記録として残しておきます。随時更新予定です。

なお、ザリガニ飼育者の方はオオミジンコなんて興味がないって方が大半かもしれませんが、オオミジンコとザリガニは同じ甲殻類でレッドビーシュリンプもそうなんですが実はいろいろと共通点が多いのでいろいろ考える参考になるはずです。

オオミジンコ培養方法

いろいろ試しましたが現状これがベストかなと思います。

ちなみにオオミジンコ以外にもタマミジンコ等の培養にも共通してます。

  1. 屋外にグリーンウォーターの発生源を作る
  2. その水をプラケに移してそこにオオミジンコを少し投入
  3. 同様のプラケを複数セット準備する
  4. オオミジンコはワムシやらクロレラやらの微生物にとって生態系の頂点
  5. したがってこれらを食べ尽すまで増え続けます
  6. エアレは不要です
  7. 複数のプラケを作成し必ず一つは培養中にする

ヤフオクの出品ページでも同じことを書いてます。

クロレラを使用する方法は全滅リスクがある

生クロレラを使ってオオミジンコを培養する方法は結構お手軽だと思います。ただし、生クロレラを水道水等で培養してそれを使う方法は多分失敗します。当方はこれで何回か失敗しました。全滅リスクがかなり高いです。

理由としては、クロレラの培養には日光だけでなく窒素やらの有機化合物が必要となります。つまり水道水やミネラルウォーター等を使ってクロレラを培養するにはハイポネックス等の肥料が必要になります。

しかしわずかでも水中にその肥料の成分が残留してますとオオミジンコにダメージがあり最悪全滅します。ミジンコは化学薬品等に非常に弱いためです。


当方はそれによりこの動画の60センチ水槽のオオミジンコが一晩で全滅しました。

鶏糞を使う方法

次の方法は鶏糞です。ミジンコの培養に鶏糞を使うのは結構定番のようです。

ちなみに鶏糞とはニワトリのうんち、糞尿です。

なお、一般的にザリガニやシュリンプなどの甲殻類はアンモニアに非常に弱いです。それなのに鶏糞(アンモニアの塊)がミジンコの培養に良いというのが全く意味が分からないと思います。そこでいろいろ調べてみました。

鶏糞にはいろんな種類がある

ちなみに」鶏糞には↓のような種類があり

  1. 乾燥鶏糞
  2. 発酵鶏糞
  3. 炭化鶏糞

単純に園芸用として使うには発酵鶏糞炭化鶏糞のようにある程度加工されているもののほうが良いようです。匂いが少ないという理由かもしれません。

ちなみに乾燥鶏糞とは、全くの未加工、鶏舎の糞を塵取りで集めただけのような羽なども混じってるようなものです。こちら↓(クリックで画像拡大)

そしてミジンコの培養に際してはこの「乾燥鶏糞」を使うのが絶対だそうです。

乾燥鶏糞での培養には失敗

ということで実際に乾燥鶏糞を入手してミジンコ培養を試してみましたが見事失敗しました。鶏糞大さじ1杯くらいを5リットルくらいの水で溶いて茶色の状態の水にミジンコを投入しましたがどう考えても成功するわけがありません。すごい臭いですし生き物が生息できるような環境ではありません。

鶏糞は水中有機物の供給源

鶏糞を使った実験には失敗しましたがなぜ鶏糞が良いとされているのかいろいろと考えて見ました。

ミジンコなどの微生物について詳しいことはよく分かりませんが水中の有機物等を餌とするため水道水や真水ではどう考えても培養はできません。そしてその有機物とは窒素やアンモニアその他もろもろです。

つまり鶏糞はそれら有機物の供給源なのではないかと仮説を立てました。

乾燥鶏糞でなければならない理由

ミジンコの培養に鶏糞を使うのはそこそこ知られているようですがみなさん必ず乾燥鶏糞を使わなければいけない。ということを口をそろえておっしゃってます。

ただしその理由について分かっている方は特にいないようでした。ただ、当方が考えるにおそらく、

  • 発酵鶏糞=有機物が既に分解された残りかす
  • 乾燥鶏糞=有機物がまだ未分解

こういうことなんでしょう。だから乾燥鶏糞なんだと思います。

それかもしかしたら醗酵鶏糞は発酵を促すためにphが調整されているのでその成分がミジンコにとって毒という可能性もあります。腐葉土も発酵を促すため石灰でph調整されることが多いみたいですし。以前の記事でも書きました。

以前、クヌギなどの広葉樹の落ち葉(=広葉樹の腐葉土)はカロチンを多く含んでおりザリガニの色揚げに良いと記事に書かせていた...

ミジンコ培養には手順がある

鶏糞を使ったミジンコ培養にはおそらく次のような手順があるはずです。

  1. まず乾燥鶏糞をチョイスする(当方はこれは正しい選択ができた)
  2. 適量を水で溶く。濃すぎるとアンモニアが強くなりすぎる(当方はここで失敗)
  3. 鶏糞を溶かした水をしばらく放置しておく
  4. アンモニア等を分解するため水中にバクテリア(細菌)が自然発生
  5. ゾウリムシなどのインフゾリアも自然発生
  6. ここでミジンコを投入する
  7. バクテリアやインフゾリアを餌としてミジンコが増殖する

当方は2.までしか成功していませんので3.以降は理論上の話です。ただし後述する別の方法で検証してますのでこの手順で間違いないです。

生態サイクルによりミジンコが発生し続ける永久機関

なお、ミジンコの培養に鶏糞という有機物(うんち)そのものを使うことで水中に有機物が供給され続けます。と、同時にそれを分解するためバクテリアやゾウリムシ等のインフゾリアも発生します。

そしてミジンコはこのバクテリアやインフゾリアなどを餌とします。

これが一種の生態サイクルになるためうまくバランスが調和すればそこにミジンコを投入するとミジンコが増殖し続ける永久機関になるはずです。

ザリガニ水槽の汚水でも同様の現象になった

当方は鶏糞を使った実験では失敗しましたがザリガニ水槽の汚水を使った実験でミジンコの培養に成功しました。

水槽の汚水を放置していたらインフゾリアが発生しました。なお、もともと水槽の水ですので濾過バクテリアが水中などにたくさんいる状態です。

次にそこにミジンコを投入してみたところインフゾリアがあっという間に食べ尽されてミジンコが大増殖してました。

これが答えです。

水槽の水には既にバクテリアが定着している利点

なお、水槽の水には既に濾過バクテリアが定着しており、水槽内で発生した糞尿や残り餌などが硝酸塩等に分解される濾過サイクルができあがってます。したがって乾燥鶏糞を使う場合とは異なりアンモニア濃度を気にしなくてよい利点があると思われます。

有機物を消費しきった時点でサイクルが終了する欠点

ただし、ザリガニ水槽の汚水の場合には水に溶け込んでいる有機物を消費しきった時点でサイクルが終了します。

それに対して鶏糞を使う場合には鶏糞が存在し続ける限り永久に有機物が供給され続けるため前述のとおり永久機関的にミジンコの増殖が可能なはずです。

当方はまだ経験が浅いのでザリガニ水槽の汚水を使った培養で精一杯ですが鶏糞を使った方法にもいずれチャレンジしてみたいと思います。

鶏糞を使用する場合には

  • 適量の鶏糞を水に溶く必要があること
  • インフゾリアが湧いたことを確認する必要があること

ここらあたりが鍵になるはずです。まだ成功してませんので机上の空論ですが。興味のある方はこちらでオオミジンコを入手の上この実験を試してみてはいかがでしょうか?

ムックリワークというミジンコ増殖剤

詳しくは書きませんがムックリワークというミジンコ増殖剤があります。ミジンコは甲殻類ですので成長にはカルシウム等のミネラルを必要とします。そういったものの供給源としてよいと思います。その他いろんな使い勝手がありますので愛用してます。

この記事に関しては順次アップデートしていきたいので気づいた点等ございましたら気軽にコメントいただけますと非常にありがたいです。

スポンサーリンク

『オオミジンコの培養方法についての試行錯誤の過程をまとめてみました』へのコメント

  1. 名前:垣屋源八朗 投稿日:2019/07/04(木) 23:48:59 ID:6e74ffcf1 返信

    ミヂンコは奥が深いですよねエサとしてじゃなくペットとして専門に飼育している方もいらっしゃいますから、私も発生したミヂンコを金魚の稚魚が生まれた時に殖やす事があります、主立ってタマミヂンコでマグナはやった事がないんで知らないんですがおそらくやり方は同じです、

    まず酸素供給は絶対大切ですミジンコが常に流され続けているとよくないですが
    ミヂンコのエサとなる微生物が沸いてエサが充分になって初めてミヂンコが増え始めるのでその微生物の分も酸素が行き渡るか計算に入れたいですね、
    数が少なくて環境とのバランスがとれていれば窒息はありません、
    鶏糞はにおいと雑菌やばい菌がはいるリスクがありますクロレラは高価ですしね・・・
    生きた青水やクロレラを入れる時は夜間は植物プランクトンは夜間に酸素を吸うので
    (昼は酸素を出す)酸素切れに注意です、一気に全滅する時は酸素不足で
    植物プランクトンとミヂンコが共倒れというケースもありますから、

    代替としてドライイーストやビール酵母、モッコリワークなんかが使えます
    水が薄く色づく程度まで、夏場は水がいたみやすいんで少しづつ例えば朝晩に
    2回に分けて様子を見て入れるとか工夫したい所です、
    半日くらいで澄んでくるくらいにしいですね、

    モッコリワークは壁面や底面が土でバクテリアの量が多くないと水底に
    たまって腐ってこれまたクソみたいに小さな住人たちを死に至らしめるんで
    説明通りの規定量いれたらアウトですね、私の場合は50ℓくらいで耳かき一杯くらいに
    留めてます、主成分がカニの甲羅粉末と米ぬかなんで腐りだしたら始末に負えん!
    それをエサにする微生物が増えてそれをエサにミヂンコが増えるという図式でして
    ミヂンコがダイレクトに殖えるというわけではないです、
    後は水に溶かしてその上澄みだけ投入して底にたまった澱は捨てると
    水底がヘドロ化するリスクを和らげることもできます、

    続く

  2. 名前:ザリラムズ 投稿日:2019/07/05(金) 23:40:04 ID:154bbc36b 返信

    ムックリワークです笑

    一言で説明するのは難しいですが垣屋さんなら分かっていただけると思いますが甲殻類の飼育って微生物の飼育だと思います。ミジンコの飼育じゃなくて微生物の飼育。ザリガニの飼育じゃなくて微生物の飼育。シュリンプの飼育じゃなくて微生物の飼育。ミジンコもザリガニもシュリンプも生態サイクルの一員に過ぎない。

    シュリンプ飼育でミジンコが沸いてる水槽がいい水槽って言われるのはそういうことですしだからといって過剰もだめ。調和ですね。

  3. 名前:垣屋源八朗 投稿日:2019/07/07(日) 02:29:46 ID:c5df581ba 返信

    とかくミヂンコは種類を問わず餌切れに弱く、さりとてエサの微生物や有機分を
    多くすると水が悪くなるんでそれでも死ぬ酸素が少ないと死ぬと
    さながら死ぬ死ぬゲームみたいになりがちなんです、ですからこればかりは
    コツを何度も失敗しながら掴んでいくしかないんですねこれが、
    どうしてもエサとして生産するとなればエサ微生物と栄養添加の濃度を
    上げて行かなくてはなりませんそうなるとしくじりやすくなる、
    ミヂンコの培養はバランスが理想なんですがどうしても私ら飼育者は
    餌としてまとまった量が欲しいので自然発生と違いなにかしら無理をしなくちゃ
    ならないだから環境が不安定になるのが当たり前なんですね
    その無茶を持続させる悪知恵を研ぎ澄ます必要があります、
    個人的には鶏糞よりまだ匂いや雑菌の発生がマシなビール酵母と
    ドライイーストの方がおすすめですねハイ

    ああ・ワシの周りではこれ使ってる人はムックリワークなんて誰も言ってないですぜ
    大して使わないのにやたら量が多くてみんな余らして腐らせて
    大半を捨てる事になるんで皆それを忸怩たる思いを込めて
    モッコリワークって揶揄してるんですよ、これ本当にクソ余るんで
    ヤフオクとかで小分け売り買うか共同購入で分配するかしないとまず
    8割方余ります保存は密封して冷凍庫へゴーこれで数年は保存できますぜ
    ワシの所のは4年ほどそうやって保存してますいつになったらなくなる事やら。

  4. 名前:ザリラムズ 投稿日:2019/07/07(日) 11:04:09 ID:0dcf86f02 返信

    面白いですね。実は自分もモッコリワークはミジンコの培養でもアクアリウム水槽でも使ってないです。ワラジムシの餌として使ってます。ただあれ蟹殻の割合は結構低そうで大半がコメヌカなんでしょうかね?そこまで最強ってわけでもないですがよく殖えますしよく食べます。自分も冷凍してますがなかなか減らないですね。

    ミジンコはとにかく死にやすいですし死ぬときは全滅ですね。その代わりサイクルが出来上がると永久に増え続けるのでシンプルで面白いです。

    投げ込みフィルターを水洗いすると出る黒い汚れ(いろんな有機物&バクテリア)をしばらく放置して汚れが沈殿したものを使うのが今のところ自分の中では最強です。