アメリカザリガニは儲かる副業として農家により日本全国各地に拡散した

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アメリカザリガニが全国に拡散した経緯についてまとめてみます。結論から書きますとアメリカザリガニは儲かる副業として農家により日本全国各地に拡散しています。

アメリカザリガニは1927年に持ち込まれた

アメリカザリガニ(Procambarus clarkii))は今から約90年前、1927年に初めて日本国内に持ち込まれたとされています。これは結構広く知られていますね。

そしてアメリカザリガニは一般的には「神奈川県の養殖場から逃げ出した個体が自力で日本全国各地に分布した」とされています。wikipediaなどにもそのようなニュアンスで書いてあります。

日本に移入されたのは1927年(昭和2年)5月12日[6]で、ウシガエルの餌用として神奈川県鎌倉郡岩瀬の鎌倉食用蛙養殖場(現岩瀬下関防災公園)に20匹持ち込まれた[7]。その後、養殖池から逃げ出した個体が1960年頃には九州まで分布域を広げた。

引用元:wikipedia

アメザリが自力で拡散とかありえない!

しかし、たった90年程度(実際には今から60年前には日本全国各地に拡散していたため30年程度)でアメリカザリガニが自力で、日本全国各地に、しかも海を越えて沖縄本島にまで拡散するなんて絶対にありえないです。

もしかして1927年より前から日本にいたのではないか

ということはもしかしたらアメリカザリガニは1927年以前から日本にいたのではないか?その場合には自力で日本全国に拡散することも一応は考えられます。

ということでいろいろ調べてましたが結論から申し上げますと1927年に日本国内に持ち込まれたということで間違いないようです。1927年はちょうど戦前なんですがその当時の記録はまだまだ残されていました。

ただしアメリカザリガニが拡散した理由は自力で広まったのではなくタイトルのとおり「農家の副業」です。その点に関して今回の記事で解説します。

日本に持ち込まれたアメリカザリガニの数

なおちょっと話がズレますが、アメリカザリガニが最初に日本に持ち込まれた時の数はたったの20匹だということになってます。おそらく多分これも事実ではないかなと思います。

ただし20匹だからといって遺伝子のバリエーションが20通りだった訳ではなかったはずだと個人的に考えてます。おそらく全ての個体が同一血統、もしかしたら同腹兄弟の可能性のほうが高いです。単なるウシガエルの餌として持ち込まれたものですし。

ということはその後日本でアメリカザリガニは90年間近親交配を続けていることになります。

このあたり詳しくはこちらの記事のコメント欄で書いてますのでご興味ある方はご覧ください。

アメリカザリガニが自然拡散ではない決定的理由

話を戻しまして、アメリカザリガニが神奈川県の養殖場から脱走したものが自力で全国に拡散したわけではない理由としては次のとおりです。

  1. アメリカザリガニは1927年移入から約30年間で日本全国に拡散してますが、こんな短期間で自力で日本全国に拡散することは物理的にありえない
  2. アメリカザリガニは沖縄や九州、四国にも生息してますが、アメリカザリガニは自力で海を渡ることはできません

つまり人為的に拡散されていないと辻褄がありません。絶対に不可能です。

農家の養殖事業として日本全国に広まった

いろいろ調べた結果納得いく結論が見つかりました。それがこれです↓

岩瀬のウシガエル養殖場で増やされたアメリカザリガニは日本では初めての淡水産大型ザリガニでしたので、もの珍しさに多くの見学者が訪れました。また農家の副業としてウシガエルの養殖を始めたい方々が全国から岩瀬のウシガエル養殖場を訪れ、河野芳之助から飼育方法を教わり、ウシガエルの卵とともにアメリカザリガニも併せて持ち帰ったのでしょう、それから30年あまりで北海道から沖縄まで全国にアメリカザリガニが棲息するようになりました。

引用元:わが町大船

当時ウシガエルの養殖はかなり儲かるビジネスだったようで副業としてウシガエルの養殖事業に参入しようと計画している農家が多数いました。

そういった方々が日本全国から神奈川県の養殖場に養殖ビジネスの視察に訪れており、そして持ち帰ったのがウシガエルとその餌となるアメリカザリガニである。ということです。

ちなみにこの引用記事は大船在住の方が書いたものですが、大船はアメリカザリガニの養殖場があった神奈川県鎌倉市の食用蛙養殖場(現岩瀬下関防災公園)のすぐ隣町です。

したがってこの情報はかなり信憑性が高いです。

ウシガエルの養殖は儲かった

なお、ウシガエルの養殖事業は当時「稲作より儲かる副業」だったようです。

1940年代はウシガエル36匹と米1俵が同じ価格で取引されました。

引用元:わが町大船

米1俵耕作するには現在の稲作技術で100㎡(30坪)の田んぼが必要ですが、1940年当時の技術だともっと広い田んぼが必要だったはずです。それに対してウシガエルの養殖にそんなに広い敷地は不要です。そう考えるとウシガエルの養殖事業は農家にとってかなり儲かる美味しいビジネスだったはずです。

ザリガニが日本全国に広まった経緯をまとめた

上記事実やその他にもいろいろ調べましたがアメリカザリガニが日本全国に広まった経緯としては次のとおりで間違いないでしょう。

  1. ウシガエル養殖農家がアメザリを日本全国各地に持ち帰った
  2. その全国各地の養殖場からアメザリが脱走した
  3. 鎌倉食用蛙養殖場からもアメザリが脱走した
  4. 鎌倉までザリガニ捕りに行くのが当時の関東民のレジャーだった
  5. 当然捕まえたアメリカザリガニを持ち帰った人は多い
  6. そこから逃げ出すことは多々あるはず
  7. 飼育できなくなってアメザリを川に逃がした方もいるはず
  8. 日本にはアメリカザリガニの天敵となるツノガエルなどがいない
  9. したがって逃げ出したアメザリが容易に定着してしまった
  10. 極め付けがウシガエル養殖事業廃業によりアメザリ大量遺棄

アメリカザリガニはエビガニと呼ばれていた

ちなみに今でこそ「ザリガニ」という呼び名が広まってますが年配の方はザリガニのことを「エビガニ」と呼びますね。

ある時期を境にして「エビガニ」「ザリガニ」へと呼び名が変わったようですがどういう経緯なのかは不明です。個人的にはザリガニを食用にしていた世代が「エビガニ」と呼ぶような気がします。

まっかちんという呼び方

なお、関東あたりの方言でアメリカザリガニのことを「まっかちん」と呼ぶ方もいるみたいです。語源としては色が赤いことだと一般的によくよく言われていますが、それ以外にもいろんな説があり、

アメリカから横須賀に来航してきたつながりで「マッカーサー」の名前をもじって「まっかちん」と呼ぶようになったという説もあるようです。

ちょうど当時は戦前戦後でアメリカザリガニもマッカーサーと同じように横須賀港に到着してこんな感じに運ばれたはずですし当方はこのマッカーサー説を推したいですね。

1938~1945年第二次世界大戦

アメリカザリガニが日本に最初に持ち込まれた1927年当時の時代背景は調べると大変興味深いです。なんと1927年から約10年後の1938年に第二次世界大戦が始まっています

そして約20年後の1945年にポツダム宣言で終戦となります。なおこの時点で既に日本全国各地にアメリカザリガニは広まっています。戦時戦後のものがない時代でしたのでアメリカザリガニを食べて食をつないだ人もいたことでしょう。

またレジャーとしてザリガニは日本人の心を癒してきた可能性もありますよね。

しかもザリガニ釣りは昔から日本の夏の風物詩です。

アメリカザリガニが外来種であることはまがいもない事実ですがアメリカザリガニは里山に生息する代表的な生き物で誰しも一度は捕まえたり飼ったことがあるはずでザリガニ釣りは夏の風物詩にもなってる生き物です。

『アメリカザリガニは儲かる副業として農家により日本全国各地に拡散した』へのコメント

  1. 名前:垣屋源八朗 投稿日:2019/08/28(水) 21:51:36 ID:f44196145 返信

    戦中の戦時食の中にエビガニの調理についても書いてますね(地方により内容はまちまち)茶碗蒸しの具であったり吸い物の具や出汁だったりタンポポの葉を代用した軍艦巻きとか・・・身をむいて干しエビとか・・・元々日本人はタンパク質不足のためそれを補うための食材として注目されていたようですぜ、同じ理由でヌマエビや手長エビなんかも。

  2. 名前:ザリラムズ 投稿日:2019/08/29(木) 16:18:54 ID:58ffd6786 返信

    いろんな調理法があるんですね。しかもどれもかなり美味しそうです。エビガニっていう呼び名は食用用途を考えるならかなりいい名前ですね。万能食材って感じがします。

    ザリガニって言われるとなんだか泥臭いイメージしかしないですし名前でかなり損してますね。

  3. 名前:三橋 投稿日:2021/05/22(土) 09:38:09 ID:1e3e4e1fe 返信

    本日2021/05/21、tvでオーストラリア西部マーガレットリバーのレストランでの養殖ザリガニ料理を紹介
    淡水、汽水養殖なのか分かりません。
    ご存知ならお教え下さい。
    日本で食用を考えるなら大型化必要
    小生、自分で採ったザリガニ食べたことあり。モスクワのレストランでも食べました。小型でも多分高価