ニホンザリガニが津軽暖流に乗って津軽海峡を超えた可能性

 

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前回の記事の続きです。

本州に生息するニホンザリガニが外来種である可能性
ニホンザリガニが北海道と本州の一部の地域(青森県など)にだけ生息している日本固有の在来種であることはよく知られてます

前回の記事では本州に生息するニホンザリガニは外来種の可能性があると書きました。今回の記事では逆に外来種ではない可能性を考察してみます。

ニホンザリガニが自力で津軽海峡を超えた可能性

なお考察と冒頭に書きましたが、いろいろ調べた結果個人的にはニホンザリガニは自力で津軽海峡を超えた可能性のほうが高いと思ってます。しかもそれなりの頻度で。

引用元:wiki

ただし前回の記事でも書いたとおり津軽海峡の存在がかなり曲者です。

  • 最深部は449m
  • 最も浅いところでも140m

ニホンザリガニがこの津軽海峡を歩いて渡るということは多分100%不可能な気がします。そもそもニホンザリガニは淡水ザリガニです。

津軽暖流に乗って本州に流れてきたのでは?

しかし次のケースにうまく該当すれば、ニホンザリガニが津軽海峡を越えることは不可能ではないです。まとめると次のとおりです。

  1. ニホンザリガニにある程度海水耐性があり
  2. 北海道の南端の河川から海に流されてしまったニホンザリガニの稚ザリが
  3. 津軽暖流に乗り
  4. 運よく青森に辿りつけた

なお後述してますが「津軽暖流は流れが速い」というのが結構ポイントだと思います。これにより通常の哺乳類などが津軽海峡を越えるのを阻んだことから「ブラキストン線」が形成された一方、うまく潮の流れにニホンザリガニが乗れさえすればうまいこと青森の浜に打ち上げられた気がしないでもないです。

ザリガニの海水耐性

アメリカザリガニにはある程度海水耐性があるようです↓

同様にニホンザリガニに海水耐性があるかどうかは不明ですが、そもそも淡水の水生生物はある程度は海水耐性があるのが普通なのでアメリカザリガニでもニホンザリガニでもある程度の海水耐性はあるはずです。

津軽暖流

ちなみに津軽海峡には津軽暖流という流れの早い暖流が流れています。

引用元:JAMSTEC

流れの向きなどはこんな感じです。津軽海峡を横断してます。

北海道南端の川

北海道の南端あたりに存在する川を適当に検索してみました↓

これらのうちのどれかの川から海に流されたニホンザリガニが津軽暖流の急流に乗り、青森湾に入ってくるか、青森半島に打ち上げられればニホンザリガニが本州に流れつくストーリーは完成します。

簡単に図解にすると↓のとおり。

なお、アダルトより稚ザリのほうが体重が軽いので流れに乗りやすいのと環境適応能力も高いはずですので青森に流れ着くとすれば稚ザリだと個人的に思ってます。

ニホンザリガニの生息には広葉樹林の存在が必須

ちよっと話はズレますがニホンザリガニの生態の話となります。

結構知られているとおりニホンザリガニは広葉樹の落ち葉を主食とするんだそうです。さらにその広葉樹林により北海道の強烈な寒さをしのいだり、短い夏の暑さをしのいでいるそうです。

つまりニホンザリガニの生息には広葉樹林が必要不可欠なんだそうです。

ここで先ほど調べた北海道の南端あたりに存在する川のうち適当に「及部川」という比較的大きめの川をチョイスしてその周辺環境を調べてみたのが↓です。

集落がありますがそれでも数100軒程度。その周辺はほとんどが森林です。しかもそこらじゅうが広葉樹林です。さすが北海道といった感じですね。

現地で実際に調査して調べたわけではないため実際の状況は不明ですが、こんな下流部分でもニホンザリガニの生息は確認できそうです。

つまり海に流されたニホンザリガニがそれなりにいそうな雰囲気はありますね。

2021.1.23追記:北海道在住の「及部川」を良く知る方から情報提供があり「及部川」にはニホンザリガニが生息しているそうです。

ウチダザリガニは本州に渡っていない

なおここで疑問が。

ニホンザリガニが津軽暖流に乗って本州に流れ着いたのであるならば、同じく北海道に生息しているウチダザリガニもニホンザリガニ同様に本州に流れついていないとおかしいです。

しかし実際には本州に生息するウチダザリガニはゼロのはずです(人為的な移入を除き)。これは結構大きな矛盾です。

しかし、それはおそらく北海道の南端あたりにはウチダザリガニが生息していないためではないかと考えられます。↓はウチダザリガニの生息域です。

洞爺湖サミット

北海道と青森県に分布するザリガニミミズは別種

あとこれはかなりミステリーなんですが、今回の記事では北海道に生息するニホンザリガニが青森に渡った可能性について考察しますが、なんと、北海道のニホンザリガニに付着するザリガニミミズと青森のニホンザリガニに付着するザリガニミミズは完全に別種なんだそうです。これが結構なミステリーだと思います。

津軽海峡を介して青森に渡った際に海水によりもともと付着していたザリガニミミズは死んだということでしょうかね?

詳細はこちらをお読みください。

日光に生息するニホンザリガニは100%外来種

そういえば前回の記事で書き漏れましたが栃木県日光市の中禅寺湖付近にニホンザリガニが生息していますが

wiki

この中禅寺湖付近に生息するニホンザリガニは100%外来種です。北海道から人為的に持ち込まれたものです。国内外来種といったほうが適切かもしれません。

栃木県の日光中禅寺湖付近にも生息するが、これは人為的に持ち込まれたものである。

wiki

詳しくは↑のwikiのページにも書いてあります。

さらに↓のpdfの文献にはさらにいろいろと詳しく書いてあります。

日光市で発見されたニホンザリガニ個体群の由来、および大正時代に北海道から本州に持込まれた個体に関する宮内庁公文書等に基づく情報